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イーハトーボ・スクール 5月17日(土)

F不老水の前で話を聞く。能因が昔、お茶を飲むためにくんだ井戸。能因が長生きしたので、不老水と呼ばれるようになった。この場所に15、6年前に子どもたちと訪れて、水筒を空にして、お土産に不老水を持って帰った。教室で不老水の水を使ってのお茶会をした。これが、私のお茶会の初めである。
G文塚。能因が私の書いた物はたいしたものでないので埋めてほしいと遺言をしたという。しかし、和紙は再生できるので、昔の人の書いた物があまり見つからないのは、手紙などの和紙を再生したからだ。村の人に好かれていた能因だから、このような文塚が村人たちによってつくられたのだという。
・あしびきの山したみずにかげみればまゆしろたえにわれおいにけり
H能因塚で話を聞く。能因の言葉が耳に残る。「好きたまへ。好きぬれば上手になるぞ」 井出メソッドの「好きこそものの上手なれ」と同じだ。どうすれば好きになるか。上手にすることだ。そこが井出メソッドのたくわえてきたメソッドなのだ。
私は能因法師が大好きです。かれの歌もいつも私の心の中でなりひびいている。
・心あらん人にみせばや津の国のなにわあたりの春のけしきを
・わが宿の梢の夏になるときは生駒の山ぞ見えずなりける
・嵐吹く三室の山のもみじ葉は竜田の川の錦なりけり
白川の関の話。
・都を場霞とともに立ちしかど秋風ぞ吹く白川の関

昨年末、軽い脳梗塞で倒れられた宇津木先生が、無理をして来て頂いたことに感謝。